特集記事

2014年10月10日

【スタグル特集】V・チキン~ビクトリーロード~

岡山戦で配布したナガサカ5号ではスタジアムグルメについて特集しました。
皆さまから集めたアンケート結果の発表も行われ、サポーター推しNo.1に輝いたのはV・チキンさんでした。



【受賞コメント】
嬉しいです、感謝感謝です。
これからもサポーターの皆さんの力になれるよう頑張っていければと思います。




V・チキンさんは毎試合その人気の高さを伺わせる程の長蛇の列を作っています。
ですが、ここに辿り着くまでの道のりは長く険しいものだったのです・・・
V・ファーレン長崎と共に歩んできたV・チキンさんの物語。

ナガサカに掲載出来なかった記事です。
長文にはなりますが、是非とも一読下さい。





【V・チキン ~ビクトリーロード~】


「有明クラブからのサポーターだから。」

ビクトリーチキン店主の野村英作さんは懐かしむようにそう語った。

V・ファーレン長崎の前身、有明SCには同級生の山本一郎(現V・ファーレン長崎営業部)が在籍していた。

有明SCは九州大会を見事勝ち上がり九州リーグへ。それから2007年、九州リーグ3年目を迎えたその年にビクトリーチキンは誕生した。

V・ファーレン長崎で出店しようと思い立った野村さんは山本さんを通じてクラブへと話を持って行く。

前例がないからという理由で一度は断られたが、そこで引くわけには行かなかった。

何せクラブに出店の許可を取る前に、チキン号(ケータリングカー)を作ってしまっていたからだ。

山本さんと共に事務局まで話をしに行き、何とか出店までこじつける事が出来た。

当時の事を奥様のまきさんは「心配というよりはどんなものが出来るか楽しみだった」と語る。

ただ、前例がなかっただけに苦労は尽きなかった。

今でこそ移動販売車は普通に多いが、当時は参考にするにも殆どなく、揚げものをしているケータリングカーを東京まで見に行った。

そうやって車を作ったはいいが、どこで売るのか?どうやって売り場を探すのか?どんな場所で売れるのか?

誰に聞く事も、教えて貰う事も出来ない。色んな事が分からないまま車だけが出来てしまった。

そしてV・ファーレンに出店してからもその苦労はしばらく続いた。

今でこそ色んなお店が立ち並んでいるが、当時のV・ファーレンのスタジアムにはスタグルが殆どと言っていい程何もなかった。

初めて出店したかきどまりでは、ケータリングカーを停める場所ひとつでも「レンガにのせてはいけない」等、細かい制約があった。

何より一番の悩みは、今からするととても信じがたい話だが、なかなか売れなかったという事だ。

最初はとにかく売れずに、まきさんが唐揚げを皿に入れて旗を持って駐車場を回ったが、それでも一個も売れなかった。

それがしばらく続いた。最初の半年間くらいは全く売れなかったという。

それでもやめようなどとは思わなかった。

車にお金をかけていたから、どうやって取り戻そうかと考えていた。

そうして回数をこなすごとに、色んな人達と会ったり、顔見知りが増えて来た。

だんだんと評判が知れ渡り軌道に乗って来た頃、お客さんから店の名前について尋ねられる事が増えた。

「なぜ東京チキンなの?」

最初は今の名前であるビクトリーチキンではなく東京チキンという名前で出店していた。

「東京は日本の中心だからそういう中心的なお店になりたい。」という願いを込めての命名だったが、何となく返答に困っていたという。

せっかく付けた名前ではあったが、思い切って変えてしまう事にした。

V・ファーレンに出店させて貰いそこからスタートしているから、そしてV・ファーレンがビクトリー出来るように、と両方をかけて新しくビクトリーチキンと名付けた。

まきさんは「V・ファーレンで出店させて貰えるようになってそれからだから本当に感謝ですね。」とクラブへの感謝の言葉を何度も口にした。

お店をしているからV・ファーレンの試合は一度も見た事がない。それでも「応援の声だけで、ここにいて分かる。応援を聞いていたら楽しいし元気が出ます。」という。


一方ご主人の英作さんも「今のお客さんが定着して、まずはチームがとにかく勝ってくれんと。」とV・ファーレンの勝利に期待を寄せた。

そして有明クラブに思いを馳せる…

仲間だった皆が仕事を終えてからナイターで練習をして、九州大会で勝ち上がった事、そこに想いが深い。

「未来は作っていけるけど、過去は変えられない。その時に価値がある。九州大会で勝ち上がった事は、全てのボタンの一個目だったんじゃないかと思う。だからそこを大事にするクラブであって欲しい。」

有明から始まり、V・ファーレンと共に歩んできたビクトリーチキン、これから先もV・ファーレンと共に未来を作って行く。

「V・ファーレンが勝って強くなって行くのが第一希望。それを応援してくれるサポーターの皆さんのエネルギー源になればと思います。」

そう、願うのはV・ファーレンの勝利!!





(by ayumi)  
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2014年09月15日

選手権特集その①

第93回長崎県高校サッカー選手権の組み合わせが発表されました。
今大会は国体のため、中断期間があるレギュレーションです。
後日注目校など紹介していきたいと思います。


  
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2014年06月18日

【特集記事】 2014 ワールドカップのこと ①

 本記事は2014年J2第18節 V・VAREN長崎vs.モンテディオ山形戦で配布された
フリーペーパー「ナガサカ!」に掲載された記事を補筆したものです。

 いよいよ始まるワールドカップ!今回はワールドカップを語ってみます。

【グループCのチーム紹介】

(上位2チームが決勝トーナメント進出)

「日本」5大会連続5回目の出場
 説明不用。日本が誇る23名に選手によって構成された我らが代表チーム。特にFW大久保嘉人(国見高校出身)、DF吉田麻也(長崎市出身)ら長崎ゆかりの選手らの活躍に期待したい。

「コートジボアール」3大会連続3回目の出場
 内戦を終結させた伝説を持つ同国の英雄ドログバ、アフリカ最高にして世界屈指のMFトゥーレヤヤなど、コートジボアールサッカー史に名を残す名手揃いのチーム。年齢的に黄金世代最後の大会へ期待は高まる。
●vs.コートジボアール 6月15日(水) 10:00(日本時間)

「ギリシャ」2大会連続3回目の出場
 同国の伝統スタイルである堅守からのカウンターを貫く。CBのパパスタソプーロスを中心とする守備は欧州屈指。攻撃に難はあるが、持ち前の堅守を武器にグループ台風の目となる事も可能性もある。
●vs.ギリシャ 6月20日(金) 7:00~(日本時間)

「コロンビア」4大会ぶり5回目の出場
 多くの世界的タレントを擁する南米の強豪。アルゼンチン人のペケルマン監督は多くの名選手を育てた育成のスペシャリスト。世界的ストライカーのフォルカオの欠場は懸念されるが、実力は上位進出を充分に狙える。
●vs.コロンビア 6月25日(水) 5:00~(日本時間)


【ミニ知識】
日本代表のチームカラーはなぜ青?
 代表チームとして活躍した東京帝国大のチームカラーの転用などの幾つか説はあるが明確な理由は存在しない。現在は「日本の国土を象徴する海と空の青」と説明されている。

愛称は?
 2006年ワールドカップの為に募集されて決定したサムライブルーを2009年に公式に認定した。海外メディアでは「ライジングサン」や「ブルーサムライ」などと呼ばれる事もある。

代表選手時代の高木琢也監督は?
 V・ファーレン長崎の高木琢也監督は現役時代に日本代表FWとして44試合出場27得点は代表得点ランク歴代5位(10以内中、1試合平均得点は3位)。

【優勝候補】

ブラジル代表
 攻守に圧巻のビッグネームを揃えた問答無用のサッカー王国が地元開催という地の利まで得た状態。敵は唯一、絶対本命のプレッシャーだけ。

アルゼンチン代表
 攻撃力では恐らく世界最高。その一方で守備に不安を抱えている。攻撃陣が実力を発揮し守備が安定すれば・・世界制覇もありえるか。

ドイツ代表
総合力は高いがDFがやや弱い。ボールを回してゲームを支配し相手のスペースを突く戦いをベースとする。

【大会を彩る生ける伝説】
ネイマール(ブラジル代表)
左サイドを切り裂きゴールを狙う宝石と称される21歳のエース。

イニエスタ(スペイン代表)
変幻自在のドリブルと多彩なパスを駆使するマエストロ(巨匠)。

メッシ(アルゼンチン代表)
圧倒的な得点感覚と俊敏性、ドリブル、パスに秀でる唯一無二の存在。

C・ロナウド(ポルトガル代表)
世界最高の得点力を誇る。キャリアのピークで大会を迎える。

エジル(ドイツ代表)
繊細なボールタッチと決定機を生み出すパス能力を誇る名手。
  
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2014年05月17日

【特集記事】 2014 高木サッカーのこと

 本記事は2014年J2第10節 V・VAREN長崎vs.大分トリニータ戦で配布された
フリーペーパー「ナガサカ!」に掲載された記事を補筆したものです。

今年も内容のある戦いぶりで期待に応えているV・VAREN長崎。
ちょっとだけ、今年のV・VAREN長崎を語ってしまいたくなり・・こんなプチ特集。

【V・VAREN長崎の現在の状態】
 現在のⅤ・ファーレン長崎のフォーメーションは3-2-4-1。
昨年の高木監督就任から採用しており、中盤に多くの選手を配してパスコースを作ると同時に、
監督の采配次第で中盤で選手同士の様々な組み合わせが可能なフォーメーションでもある。
昨年は”ハードワーク”と”堅守”で語られる事が多かったが、実際は攻守切替の早さと、
自分達からアクションを起こして攻めていく思い切りの良い攻撃が特徴の攻めのチームだった。


 今年は昨年の戦い方をベースにしつつ、更にレベルアップを図っている。
特に攻撃面では東、野田と言った技術のある選手が加入しレベルアップ。
また、ボール奪取だけでなく、攻撃の起点としてのパスも出せる黒木、三原の
ボランチコンビが加わった事で更に多彩な攻めが可能だ。
守備面でもGK大久保が期待通りの働きを見せ、
CBとボランチが連動して守る事で安定感を感じさせている。

【攻撃時】
 両ワイドが高い位置を取り、時には5トップ的にも。
ボランチは黒木選手がやや上がり目で三原選手が下がって守備をカバー。
これにCBの1人が攻撃参加する事もある。サイド攻撃を基本とはしているが、
相手DFの裏を狙ったり、佐藤洸がポストで落とすなど中央からも多彩な攻めを魅せる。


 奥埜・東の2シャドーは中盤のビルドアップから前線の起点であり、
奥埜はゲームを作り、東が前線へ素早く切れ込む。
また、黒木から縦のボールを入れる攻めも構築中で、リーグ屈指の鋭さを身に付けつつある。

【守備時】
 3バックの片方が攻めあがった際にはボランチの片方が素早くスライドしてカバー。
相手にボールが渡った時は両ワイドが最後尾まで戻って5バックのような形に入る。


 5バックのラインの前でボランチを初めとする中盤がプレスをかけてボールを奪う。
一人が動いたら別の一人が必ずスライドしてカバーする動きと攻撃守備の切替スピードが生命線。
ゲーゲンプレッシング的に前で奪って攻める、攻撃的な守備が持ち味。

【セットプレイ】
 今年は野田、石神、東が加わりキッカーの質が大きく向上した。
これによって新たに可能になった攻撃パターンもあり昨年より多彩なパターンが可能。
なお、セットプレイは高木監督が様々なパターンを選手に提示し、
選手らが試合でそのパターンを選択するという形が多い。

【速攻と遅攻】
 一般的にボールを奪ってからシュートまで10~15秒以上時間をかけると
ゴールの確率が激減する為、現代ではボールを奪ってから3秒以内に縦に向かっていけるか
(ゴールに迫れるか)が重要と言われている。
しかし、やみくもに早さがあれば良い訳ではなく、
相手の守備が整っている場合は的確なビルドアップが求められる。

【用語の解説】
・フォーメーションの数字
 試合開始時の選手の並びを表す。GKを除く後ろのポジションの人数から標記する。
DF-MF-FWの3つの数字で表す3列標記と、
3列標記のMFからボランチの人数とそれ以外の人数で表す4列標記がある。
かつては3列標記が普通だったが、数年前から4列標記が主流。
(例)
3列標記=3-6-1(DF3人、MF6人、FW1人)
4列標記=3-2-4-1(DF3人、ボランチ2人、MF4人、FW1人)

・ゲーゲンプレッシング
 ゲーゲン(Gegen)とはドイツ語で「~に逆らう」を意味し、
自分達がボールを失った瞬間に、すぐにボールを奪い返しに行くプレス
(相手選手に寄ってプレッシャーをかけること)。
素早い攻撃から守備の切替で攻撃的な守備とも言える。
クロップ監督に率いられるドイツのドルトムントがこの戦術で欧州サッカーを席巻している。

・ダイアゴナルラン
 ピッチを斜めに走る動き。2人が互いに斜めに走り交差する動きも含む。
斜めに動く事で縦方向のみよりも奥行きを使って、より色んな攻撃を導く事が出来る。
ゴール前の中央付近では特に有効とされている。

・ビルドアップ
 最後尾からパスをつないで攻撃を組み立てること。最後尾はCBやSBが務める場合もあれば
ボランチが務める場合もあり、チームや戦略によって様々である。
長崎では比較的ボランチの黒木・三原選手が務めることが多いが、
岡本・前田選手らが最終ラインから行うこともある。  
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2013年09月13日

web版ナガサカ【第3号中島礼司インタビュー】

スタジアムフリーペーパー ナガサカの3号では現コバルトーレ女川の中島礼司選手のインタビュー記事を掲載いたしました。
ナガサカはスタジアムで配布するというのがコンセプトとなっておりますので、記事全文をWeb版では掲載しませんが紙面に載せ切れなかった写真がある為、わずかではありますが紹介したいと思います。
※バックナンバーは現在検討中です。

4ヶ月の絆。
~コバルトーレ女川 中島礼司インタビュー~

中島選手とは・・・
コバルトーレ女川より長崎へ期限付きで移籍して来た選手です。
東日本大震災によりコバルトーレ女川は活動停止を余儀なくされ、中島選手はサッカーする場所を求めて長崎へ。
自身が立ち上げた復興支援活動は長崎でも沢山の協力を得ました。
それは形を変えながらも現在も継続しています。
(当時はコバルトーレ中島プロジェクト、現在はN.s projectと名称も変わっています。)





ボール等その地域で必要なものを贈ったり、現場で感じて出来る事を中島選手はやり続けています。











昼間は仕事をしながら、コバルトーレ女川のトップの選手にU-15の監督、ラジオでの発信等・・・
誰かの為に何かの為に尽力出来る素晴らしい人。
取材を通して改めて志の高さが伺えました。





長崎に在籍した期間はわずか4ヶ月。
「サッカーのおかげで退団してからも繋がっていられる」
そう言って貰えたこの繋がりを大事にしたいですね。

中島選手の為に出来る事。

V・ファーレン長崎支援会公式ブログ
V・ファーレン長崎支援会では中島選手のプロジェクトに協力すべく、ステッカーを購入いたしました。
詳細は支援会公式ブログをご覧ください。

中島礼司
こちらは中島選手のfacebookページです。
現在はこちらで活動についての報告等行っています。
どなたでもご気軽に申請して良いそうですが、申請する際は必ず一言添える等マナーに気をつけましょう。


中島選手にとって女川とは・・・
『まだこの場所でやるべき事があるんじゃないかな?』と思わされる場所。





そう語ってくれた女川の景色はとても美しくていつか行ってみたいと思いました。

(記事:ayumi)  

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2012年11月13日

泳ぐ魚~Jリーグ昇格に寄せて~

2012年11月12日。
Jリーグ理事会においてV・VAREN長崎の来期からのJ2昇格決定。

悲願、夢、念願・・メディアで様々に表現されたJリーグ昇格達成。
今、長崎は幸福の中にいる。

喜びは怖い。

もし映画ならドラマなら
昨日の夜・・或いは今朝画面はストップし、
BGMと共にエンディングテーマが流れていたのだろう。
喜びの時間は切り取られ、永遠の笑顔になったのだろう。

だが、現実は流れ続ける。
喜びの時間は終わりを告げる。
選手の契約更改が始まり去る者も出るだろう。
Jの指導を守る為にスタッフは走り、
それでもなお、J2という未知の領域が立ち塞がっている。

今この瞬間より幸せな時は・・この先存在しない。

それでも時間は流れ続ける。
ならばせめて、この幸せを胸に抱いて行こう。
人は希望があれば進んでいける。

行く川の流れは絶えずして元の水にあらず。
俺達は魚に似て前にしか泳げない。

(記事:藤原裕久(KLMひろ))  
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2012年09月28日

竹村栄哉国体監督ミニインタビュー











竹村栄哉監督ミニインタビュー

『本大会出場を決めた訳ですが、九州国体を振り返ってみてどんな感じだったでしょうか?』
竹村「やっぱり再来年の国体の事もあるしプレッシャーも大きかったですね。
   最後(国体2日)は1日2試合(ブロック決勝戦・3位決定戦)の中で、最初に負けてしまって、
   その後建て直して何とか1-0で勝てたんですけど・・とにかくホッとしています。
   選手に本当に恵まれた感じでした。楽な相手って言うのはいない中で、
   期待してもらっているんで、結果を出せて良かったです。」

『厳しい九州国体を勝ち抜いて、国体本大会に挑むわけですが』
竹村「目指すものって言うのはずっと変わってなくて・・選手の時からずっと
   「やる以上、目標は常に優勝!」と言っているんで、そこを目指したいですね。
   厳しい試合が続くと思うんですけど、やる以上は狙いますよ。
   大変な事も多いんですが、周囲には助けられながらやってるんで期待に応えたいですね。」

『選手の時と違って監督という立場なんですが』
竹村「選手の時とやっぱり違うものはありますけれど、助けられてやってるって感じです。
   だからこそ期待に応えたいし、長崎の為に良い成績を持って帰れるようにがんばります」


九州国体サッカー
8月18日(土)
1回戦:○長崎1-0沖縄×

8月19日(日)
ブロック決勝:×長崎1-2大分○
3位決定戦:○長崎3-1宮崎

岐阜国体
9月30日(日)
1回戦:長崎-石川

<長崎国体成年男子>
 17歳以上によって構成される。国体強化チームである三菱重工長崎を中心とし、
V・VAREN長崎で活躍していた選手も多く在籍。今年から竹村栄哉氏が監督に就任。
重工の根橋総監督・山口コーチらが補佐役を務める。
チームの中心は、共に高さと強さのあるFW平山(長崎大学)、熊谷は強力。
DF加藤(三菱重工)、浜本(三菱重工)らのCB陣も固い守備を見せる。
またMF原田武男も健在で一発で相手の急所を突くパスを見せる。
サイドの揺さぶりと縦の突破を組み合わせたダイナミックなサッカーを志向。

<竹村栄哉>広島県出身 1973年12月6日生
山陽高からフジタ(現湘南ベルマーレ)へ入団。
チームがベルマーレ平塚としてJリーグ参戦しJリーグデビュー。
その後、水戸、大分、大宮、鳥栖と複数のチームを渡り歩き2007年に長崎加入。
元はスピードと繊細なボールタッチに優れたサイドアタッカーだが
2009年にボランチに転校後は高い運動量とハードなマークを得意とするスタイルに。
2度の靭帯断裂を乗り越えて2010年までプレイしプロを引退。
2011年からV・VARENで働きながら三菱重工でプレイしている。
2006年時点でB級ライセンスを所持しており、現在A級ライセンス受講中。  
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2012年08月04日

ブラジルのスタジアム問題


【建設が進むイタケロン競技場】

 長崎県は現在、2014年に開催される「長崎がんばらんば国体・長崎がんばらんば大会」のメーン会場となる長崎県立総合運動公園陸上競技場を改修している。Jリーグを目指す長崎のプロサッカークラブ、V・ファーレン長崎が13年にJリーグに昇格した場合、ホームスタジアムとして使用できるよう工事を進めており、工事途中で供用開始を前倒しし13年3月から利用できるようになった。

 Jリーグが開幕する3月からの供用開始となったことで、ほっと胸を撫で下ろしたファンも多かっただろう。行政、クラブ、工事関係者、さらにはチームの勢いが事態を好転させたと言える。

 ところが、世界にはスタジアムの完成時期を巡ってもっと大変な状態になっている国がある。次回サッカー・ワールドカップ(W杯)のホスト国であるブラジルだ。

 国際サッカー連盟(FIFA)が発表した「2014年サッカー・ワールドカップ伯国大会に向けた競技場建設状況」の報告書によると、FIFA側が指定した期限内に建設可能な競技場は、伯国内12都市で建設中の競技場の中でセアラー州フォルタレーザ市のカステロン競技場しかなく、依然としてW杯開催に黄信号が点滅した状況だという批判が噴出している。


【高所で作業する作業員ら(イタケロン競技場)】

 FIFAが特に懸念を示して「高リスク」と位置付けたのはリオ・グランデ・ド・ノルテ州ナタル市内に建設中のアレーナ・ダス・ドゥナス競技場で、工期を過ぎるだけでなくW杯開催までに建設が終わらない可能性さえあるという。

 アマゾナス州マナウス市内のアレーナ・アマゾニア競技場とマット・グロッソ州クイアバ市内のアレーナ・パンタナル競技場が「中リスク」に、パラナ州クリチバ市内のアレーナ・ダ・バイシャーダ競技場、リオ・グランデ・ド・スル州ポルト・アレグレ市内のベイラ・リオ競技場、サンパウロ州のイタケロン競技場が「低リスク」と評価された。

 さらに、13年6~7月に開催されるコンフェデ杯で使用される5競技場についての見通しはさらに厳しいものとなった。リオのマラカナン競技場、ブラジリアの国立競技場、ミナス・ジェライス州ベロ・オリゾンテ市のミネイロン競技場はコンフェデ杯開催までに完工できるが、FIFA側が要求している工期内の完成は不可能だとして「中リスク」と評価された。

 バイア州サルバドール市のフォンテ・ノーバ競技場は「低リスク」だったものの、コンフェデ杯の開会式が行われるペルナンブコ州レシフェ市のアレーナ・ペルナンブコは、このままでは工事の遅れを取り戻せないとして最も厳しい評価を受けた。


【バックスタンド最上段からの眺め(イタケロン競技場)】

 ただし、伯政府と建設会社が工事を加速させるために建設機材を増やし、工事現場の労働者も2500人から5000人に増やして対応するとアナウンスしたことに対しては一定の評価を下している。FIFA側は一貫して「最重要事項は工事期限を守ること」だと念を押している。

 また、W杯開催12都市では世界中から訪れる観光客や報道関係者が宿泊するための臨時施設の予算が組み込まれていない。さらに、そのうち9都市の競技場では予算を超過する可能性も指摘されている。FIFA側も「政府と開催都市の自治体の計画不足によってこうした事態を招くことがあってはならない」と語気を強めた。

 スポーツ省のアルド・レベロ相は、13年コンフェデ杯の開催都市を5都市から6都市に増やすことを検討していると述べ、「すべての会場で予定の範囲内で工事が進んでいる。開催までに間に合わないという競技場は一つもない」と語った。

 これらのスタジアムのうち、サンパウロ市郊外に現在、建設している「イタケロン競技場」は14年6月12日に行われる開幕戦の会場。総工費8億2千万レアル(約400億円)で収容人数は65000人の大型スタジアム。客席全てを覆う巨大な屋根が特長的で、ショッピングモールもスタジアム内に建設されている。W杯終了後は地元人気クラブ、コリンチャンスのホームスタジアムとなるため、他のクラブからは羨望の眼差しで見られている。


【広報用に設けられた席に座る筆者(イタケロン競技場)】

 しかし、ここも着工の遅れや従業員のスト、不正疑惑、麻薬中毒者のたまり場になるなど、様々な問題を抱えている。工事進捗率は7月末現在で42%。予定では13年12月までには工事を完成させるという。工事を請け負うオデブレッチ建設会社の広報担当ドミンゴス・デ・アラウージョ氏は「もうすぐ作業員を400人増やし2600人にする」と打開策を示す。

 伯国内でW杯開催を悲観的に見ている人は83・8%に上り、サッカー王国ブラジルのW杯は一筋縄ではいかないものになりそうだ。

 ちなみに「イタケロン競技場」では日本で使用されている温風乾燥機能付きの温水洗浄便座が導入されることになった。トイレットペーパーを必要としない新技術がメリットとされているが、伯国内での普及を「非現実的」とする見方も強い。伯国人が温水洗浄に抵抗を感じる可能性が高いことや、公衆トイレの破壊が日常茶飯事であることから、日本から輸入する技術が浪費に終わってしまうという指摘すら出ている。
 適当すぎる国、ブラジル。それでも女の子はかわいくて、サッカーは強い。

【記事引用=フォーリャ、サンパウロ新聞 写真=植木修平、千葉康由】


筆者プロフィール
植木修平 サンパウロ新聞社会部記者。
1976年長崎市生まれ。大卒後、マーケティング関連企業を経て記者へ。
2011年からサンパウロ在住。長崎新聞に「サンパウロ・植木記者のブラジル通信」連載中。
V・ファーレン長崎のファンでもある。
  

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2012年07月30日

蹴球の夢 ~国体代表の練習風景~


夜。土の練習場。選手はベンチで着替える。
無論、スポーツドリンクや練習道具を手配し、配置してくれる主務などはいない。
国体サッカー成年男子代表の練習は平日の夜。
チームの主体は九州リーグ所属で国体強化指定チームの「三菱重工長崎」。

かつてこの場所は、V・VAREN長崎の主な練習場だった。
Jリーグへの夢を胸に、毎晩のようにここで練習があっていた。
冬は見学者が寒さに打ち震える中で、徹底的に走り込みや筋トレを行った。
開幕後の春はミニゲームが多く、夏はポリバケツに汲んだ水を頭からかぶって練習を続けた。
秋には怪我や疲労に苦しみながら・・シーズン終わりを前に居残ってボールを蹴る者もいた。

 月日は流れ、この場所でV・VARENが練習をする事はなくなった。
だが、今も目の前で練習を続ける国体成年男子には、昔のV・VARENを知る者も多い。
原田武男、竹村栄哉、加藤寿一、熊谷智哉、福田涼、久留貴昭・・。





どこかで「もっと気持ち見せな!」と叫ぶ熱血漢の声が聞こえた気がした。
グランドの隅で天才がリフティングをしているような気がした。

そんな事を考えていると根橋コーチ(三菱重工総監督)の声が聞こえ、
安部真一が目の前を走り、浜本達がボールを追っている。
気付けば、かつてV・VARENに所属した他県生まれの選手達も“長崎”として汗をかいている。
プロではなくなったが、誰も手を抜かない。

懐かしく、そして新しい。
長崎のフットボールは今夜も夢の続きを繰り広げている。
(Text by KLM)  
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