2012JFL第18節(延期分) 讃岐戦レポート

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2012年09月10日 19:44

○V・VAREN長崎(長崎県)4-2 カマタマーレ讃岐(香川県)●

[スタメン]
【GK】31:原田欽庸
【DF】5:河端和哉、7:持留新作、17:古部健太、23:マイケル・ジェームズ
【MF】25:岡村和哉、11:神崎大輔、16:岩間雄大、26:山本翔平、9:中山悟志
【FW】15:水永翔馬
[サブ]
【GK】21:金山隼樹
【DF】3:藤井大輔、20:杉山琢也
【MF】10:佐藤由紀彦、6:前田悠佑
【FW】8:松橋章太、13:有光亮太

[得点]28分:水永、88分:水永、90分:神崎、90分+5分:有光

[警告]38分:持留(反スポーツ)、64分:山本(繰返違反)

[寸評]
 サッカーは「30秒あれば1点が奪える」と言われる。
ワールドカップでの最短ゴール記録は開始11秒、Jリーグでは8秒。
だが、現実に90分スコアレスドローは珍しくなく、
簡単に点が入らないのがサッカーというスポーツだ。

 この日も86分、カマタマーレの波夛野にシュートを決められた瞬間、
V・ファーレンの選手の何人かは直ぐに立ち上がる事が出来なかった。
リーグ戦、ここまで僅か16失点と堅守を誇るカマタマーレに1-2。
残り時間はアディショナルタイムを入れても8分。時間はない。
だが、その8分後、スタジアムの観衆は「30秒あれば1点が奪える」という事実を知る事となる。


 カマタマーレは日曜に佐賀で天皇杯を戦った後、そのまま島原に移動、必勝を期していた。
中盤で走り回って運動量で相手を押し込み、ロングボールで得点を狙うスタイルを徹底。
これに対してV・ファーレンはボールを支配し、
右サイドの古部が再三スピードを生かして突破するなどペースを相手に握らせない。
15分にセットプレイから得点を許すものの、28分には古部の突破から水永がゴールを決め同点。
勝負は”次の1点”で決まると思われた。


 しかし、後半早々にマイケルが負傷退場。その後も曖昧な判定に振り回されペースが乱れて行く。
次の1点を狙ってボランチの山本、岩間を下げて、
FW有光、松橋を投入するなど攻撃の手を緩めない指揮官だが、まさかの失点。



 ここでエースが爆発した。
88分、有光が左サイドからドリブルで突破し、
エリア内に切れ込んで水永の同点ゴールをアシストすると、
90分に再びドリブルからチャンスを作り、最後は神崎が決勝ミドルを叩き込む。
勝敗が決した中・・エースは爆発はまだ止まらない。
アデシショナルタイムにカウンターからゴールを決めてみせ終わってみれば4-1。



優勝するには「負け試合を引き分け、引き分けを勝てる強さ」が必要と言われる。
この日のV・ファーレンは負け試合を勝って見せた。
残り9試合。Jの背中がついに見えてきた。
次のリーグ戦、相手は首位を争う長野パルセイロ。
頂点を賭けて戦う前に劇的な勝利を見せたV・ファーレン。
決戦は9月17日!


(記事:KLMひろ(藤原裕久) 写真:miyuki)

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